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<震災復旧談合>復興道半ば 被災者怒り

独禁法違反の疑いで、日本道路東北支店に家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官ら=20日午前9時ごろ、仙台市青葉区八幡1丁目

 多額の税金が投入された東日本大震災の高速道路復旧工事で、不正が繰り返されていた疑いが強まった。東京地検特捜部と公正取引委員会が大手舗装会社に家宅捜索に入った20日、被災者からは怒りや戸惑う声が上がった。

 仙台市青葉区の日本道路東北支店には同日午前9時、特捜部と公取委の係官ら約20人が入った。支店の担当者は河北新報社の取材に「現時点で何もお答えできない。捜査には真摯(しんし)に対応する」と答えた。
 前田道路東北支店(青葉区)にもほぼ同時刻、約20人の係官が入り、関係資料の押収を始めた。支店は取材に「本店が窓口。一切お答えできない」と説明。本店総務部の担当者は「関係各位にご迷惑をお掛けし申し訳ない。詳細はコメントできない」と話した。
 談合疑惑に被災者は嘆いた。宮城県南三陸町の仮設住宅で5度目の正月を迎えた無職の男性(53)は「被災地を食い物にしたとすれば寂しい。被災地の復興は道半ば。公的支援が必要な被災者はまだたくさんいる。談合は復興予算の無駄遣いでしかない」と指摘した。
 自宅兼居酒屋が津波で流された石巻市中屋敷の自営業の男性(65)は「事実だとすれば、汗水垂らしてまじめに働く被災者をばかにしている。残念でならない」と話した。
 工事を発注した東日本高速道路東北支社の担当者は「復興の基礎となる工事で不正入札の疑惑があるのは大変残念だ。捜査当局から要請があれば、しっかりと協力したい」と語った。


2016年01月20日水曜日


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