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ドライバーの視線誘導「可搬式ライン材」好評

工事に伴う車線変更のためコーン標識まで設置されたピタリングライン。ドライバーの視線誘導に機能を発揮する

 道路工事現場でドライバーを安全に誘導するため、上北建設(青森県十和田市)が積水樹脂(大阪市)と共同開発した仮設可搬式ライン材「ピタリングライン」が好評だ。社会資本整備の技術開発に関する東北地方整備局の表彰制度で最高賞を受賞し、評価を順調に高めている。
 製品は、工事に伴う車線変更点に矢印やコーン標識と共に設置すると有効に機能する。60センチの樹脂製白ラインと黒リングが5個連結した3メートル分が1セット。製品を路上に置き、ドライバーの視線を誘導する。ルートを逸脱した車両が仮設ラインを踏むと、振動で注意を促す。
 必要な時に必要な長さで自由に線形表示でき、繰り返し使える。1セットの重さ約8キロの仮設ラインは折り曲げ可能で、持ち運びが容易。従来の吹き付けによるライン施工は専用機械が必要で、工事後に路面にうっすらと白線が残るデメリットがあった。貼付式のラインはぬれた路面で使用できず、転用もきかないといった課題が存在した。
 上北建設によると、1メートル当たりの貼付式ラインの価格は517円。ピタリングラインは3万2167円と割高だが、繰り返し使うことで経費を大幅に抑えられる。ドライバー300人を対象にしたウェブアンケートで、一般の7〜8割、高齢層の8〜9割がピタリングラインによる視線誘導で安全性を実感したと答えたという。
 積水樹脂との共同開発は2012年3月に始まり、14年に発売。これまで約650セットが売れた。開発費の一部に、青森県建設新技術導入開発支援事業の補助を充てた。特許、意匠を取得し、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録している。
 東北地方整備局が昨年6月に開催した15年度の管内業務発表会では、最優秀賞を獲得。開発に携わり、発表した上北建設土木部技術推進室の下川原隆さん(42)は「イニシャルコスト(初期投資)は高いが、ランニングコストは抑えられる。工事現場の視点に立った独創性のある商品」とPRしている。


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2016年01月28日木曜日


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