広域のニュース
  • 記事を印刷

被災3県 再生エネルギー基金5年延長

 東日本大震災の被災地向けに再生可能エネルギー設備導入を支援する国のグリーンニューディール基金をめぐり、環境省は本年度で終了する予定だった実施期間を5年間延長することを岩手、宮城、福島の3県に認めた。基金は期間終了後に使い残しを返還しなければならず、復興が途上にあることを配慮した。

 基金は被災地復興と災害時に備え再生可能エネルギー活用を促すのが狙い。行政庁舎や学校など避難所となる官民施設に、太陽光発電や蓄電システムを整備する事業が柱となる。
 2011年度に東北6県と茨城県、政令市の仙台市に合わせて840億円が配分され、各県は市町村から要望のあった事業を基金を取り崩して行ってきた。当初の事業実施期間は15年度までの5年間だった。
 岩手、宮城両県には140億円ずつ、福島県には170億円が割り当てられた。津波被害を受けた沿岸部や福島第1原発事故の避難区域では、計画を策定しても15年度中に着手できない見通しの事業もあった。
 期間が終了すると岩手県25億円、福島県20億円、宮城県10億円の返還が迫られることになり、3県は「被害が大きい地域ほど時間がかかる」(岩手)、「既に配分された基金は有効に使わせてほしい」(宮城)などと主張。合同で環境省に期間延長を要望してきた。
 環境省は「3県の復興が道半ばの事情を考慮しなくてはならない」と21日付で延長を決めた。延長実現について福島県の担当者は「着手できるまでさらに時間の必要な事業もあるが、ぜひ復興に役立てたい」と歓迎している。

[グリーンニューディール基金]地方自治体や事業者の地球温暖化対策を後押しするため、環境省が2009年に創設。東日本大震災後の電力不足を受け、全国とは別に被災地枠を設けた。各県は配分された基金を取り崩す形で、市町村から要望があった事業の実施に充てている。


2016年01月31日日曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る