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「アニソンバー」仙台の夜熱く

気の合う者同士が世代を超えて語り合い、アニメソングを熱唱する=仙台市青葉区の「アニソン酒場」

 アニメ主題歌限定のカラオケバー、通称「アニソンバー」が仙台の夜を熱く盛り上げている。週末には東北各地からアニメファンが押し寄せるほどだ。客の年齢層も20〜60代と幅広く、女性の来店も多い。ブームをけん引する2店舗に潜入してみた。(報道部・斎藤雄一)

◎ファン「本当の自分出せる場」

 「この場に集いし者はすでに仲間である!」。居酒屋がひしめく雑居ビルの一角。張り出された珍妙なメッセージが目を引く。恐る恐る扉を開けた。あふれんばかりのアニメキャラクターのポスターやフィギュアが「ようこそ!」。
 仙台市青葉区国分町の「アニソン酒場」は、2011年9月に開店した東北初のアニソンバーだ。週末には20〜30代を中心に1日平均50人が来店する。常連の3割は女性客だという。
 この日の1曲目は1973年に放送された石ノ森章太郎原作の特撮ヒーロー「人造人間キカイダー01(ゼロワン)」の主題歌。南相馬市から毎月通っている警備会社勤務の男性(33)は「古い曲を歌いに年配の方も大勢来る。アニメとお酒の力を借り、世代を超えてすぐに意気投合できる」とノリノリだ。
 午後10時を回ると9席あるカウンターは満席になった。仕事帰りに訪れた若林区の会社員男性(37)は「年を重ねるにつれ、アニメ好きを公言しづらくなった。ここでは、会社にいる時と違う本当の自分をさらけ出せる」と目を輝かせる。
 常連客の多くは家族や同僚にアニメ好きだと明かしていない「隠れオタク」。女性店員(26)は「店内では本名を使わずにハンドルネーム(あだ名)で呼び合う。職場での自分を忘れられる実家のような場所になっている」と説明する。
 平日にもかかわらず、午前0時近くになっても客足が途絶えることはなかった。
 一方、2012年9月開店の「アニソンバー・クオーター」(青葉区中央)の売りは、200種類以上あるドリンクメニューだ。本格的バーとしての人気も高い。
 代表の今村義和さん(34)は「アニメに詳しくない方も、お酒目当てで立ち寄ってくれる。通っているうちにアニメの魅力にはまった方もたくさんいる」と話す。オープンから3年以上たったいまも新規顧客が増え続けているという。
 アニソン酒場店長の本郷修司さん(42)は「アニメファンの潜在顧客はまだまだいるはず。アニソンバーを伊達政宗や牛タンと並ぶ仙台の新たな売りにしたい」と夢を描く。

[アニソンバー]アニメソングを中心にテレビゲームや特撮の主題歌も選曲できる。アニメキャラクターのコスプレ用衣装を貸し出す店もある。料金は席代に加え、飲み放題、歌い放題で1時間ごとに設定されるのが一般的。連絡先はアニソン酒場022(265)1540、アニソンバー・クオーター022(797)0140。


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2016年02月01日月曜日

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