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<検証福島の学校>避難区域 児童生徒7割減

避難先で再開した浪江町津島小の授業。1年生は1人だけだ=1月27日、二本松市

 東京電力福島第1原発事故で避難区域などが設定された福島県12市町村の小学生は2209人、中学生は1495人の計3704人で、原発事故前(2010年度)の1万2364人と比べ7割減少した。避難先での授業が続く学校では児童生徒の減少に歯止めがかからず、地元に戻った学校でも回復の足取りは鈍い。
 原発事故で避難を余儀なくされた小学校35校、中学校19校の10年度、15年度の児童生徒数と増減率は表の通り。全町避難が続く原発立地町を中心に減少率が9割を超えている。
 仮役場がある二本松市で、小中9校のうち3校を再開させた浪江町の児童生徒数は10年度の2.0%にまで減少。三春町で授業を行っている富岡町は2.6%へと大幅に減った。
 大熊町は11年4月、いち早く会津若松市で授業を再開。11年度は事故前のほぼ半数が通っていたが、15年度には9.8%に減った。「会津若松市の学校への転校のほか、保護者の仕事の都合で転出するケースが多い」(町教委)という。
 全域避難した町村のうち、飯舘村は48.0%と比較的、児童生徒が残っている。村民がまとまって避難した福島市と川俣町で再開したことが要因とみられる。
 一部が避難区域になった自治体でも明暗が分かれた。川俣町山木屋地区の58.6%に対し、南相馬市小高区は21.6%。小高区は原発20キロ圏に位置しており、市教委は「避難指示解除後、小高区の学校に子どもを通わせることに保護者の抵抗感が強い」とみる。
 避難指示が解除された自治体では、田村市都路地区が59.6%、川内村が28.9%。都路地区の学校は同じ市内で授業を続けたのに対し、川内村は村外への避難を強いられた影響が残っているとみられる。村教委は「帰還する子どもが今後、大幅に増えることは期待しにくい。少人数の良さを生かした授業で魅力を高める」と説明する。


2016年02月01日月曜日

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