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<避難区域>田んぼリンク 5年ぶり歓声

田んぼリンクで元気に滑る子どもたち=31日午前9時半ごろ、福島県川俣町山木屋

 東京電力福島第1原発事故に伴い避難区域となった福島県川俣町山木屋地区で31日、天然の「田んぼリンク」が再開した。暖冬と直前の雪で延期が決まっていたが、住民らが当日急きょ、雪をかき出して滑るスペースを確保した。住民らの復活への思いが通じ、5年ぶりに子どもたちの歓声が響き渡った。
 地区の小中学生ら子ども約50人が参加。真新しい貸しスケート靴をはき、慣れない氷の上でバランスを取ったり、懐かしそうに滑り回ったりした。長野五輪金メダリストの清水宏保さんが招かれ、一緒に滑った。
 山木屋中3年の佐藤風那さん(15)は、原発事故で避難する前の小4までリンクで滑り、中学ではスケート部に所属。「友だちと遊んだ思い出がよみがえってくる。リンクに多くの人が来れば、地区も明るくなるはず」と笑顔で話した。
 田んぼリンクは昨年10月、除染終了を機に再開が決まり、地区住民が整地や水張りを進めてきた。今季は暖冬で思うように凍らず、当初見込んだ1月中の再開が危ぶまれた。
 週末に雪が降り延期決定を余儀なくされたが、この日を楽しみに集まった子どもたちを見た地区の大人たち約20人が、「何とかしよう」とスコップで雪をかき分け、約1時間かけてリンクの一部を滑れるようにした。
 毎夜遅くまで整備に当たってきた川俣スケートクラブの大内秀一副会長(67)は「子どもの笑顔が見たくて頑張ってきた。地区の復興に向け、さらに協力の輪を広げたい」と充実感をにじませた。
 2月中旬まで整備を続け、希望に応じて無料で一般開放する。連絡先は大内さん080(6055)9158。


2016年02月01日月曜日

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