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<この人このまち>冬は熟成の熱々そばを

 寒い冬に温かいそばを味わってもらおうと、山形県内の51のそば店が名を連ねる「山形あったかそばスタンプラリー」が、1日から2月いっぱい繰り広げられる。旗振り役は山形市の鈴木製粉所専務の鈴木文明さん(49)。おいしい山形のそばの魅力を熱く語る。(山形総局・伊藤卓哉)

◎鈴木製粉所専務・鈴木文明さん(49)

 −山形でそばといえば、板そばや冷たい肉そばを思い浮かべます。
 「そこなんですよ。定着したイメージ、固定観念を捨てて、温かいそばのうまさを知ってもらいたい。冬は秋に収穫したソバの実が熟成して、風味、甘味が増します。一番おいしい時期なのに、どうしても寒いと消費が落ちる。もったいない、何とかしたいとの思いで始めたスタンプラリーは3年目になります」
 「今回は『普段お店では出していない限定あったかそば』をお題にしました。とろみを付けたあんかけ仕立て、焼き穴子、牛肉、きのこなど、各店が味付けと具材、何よりそばで個性と技を競います。湯気が上がる一品で、体の芯まで温まってはいかがでしょう」
 −スタンプラリーの成果は上がっていますか。
 「『カレーそば』『つけそば』に続き、おかげさまで好評を得ています。今回もそば茶、上山温泉ペア宿泊券のプレゼントを用意しました。仙台市のそば屋さんが興味を持ち、14店舗で同様の仕掛けをします。県外に波及したことは大きな喜びです」
 −アイデアでそばを売り込むきっかけは。
 「婿入りして山形に来て、郷土に根付いたそばの奥深さに魅せられました。よそ者ならではの視点を生かせないかと考えだしたら、いてもたってもいられなくなりました。伝統は残しつつ、新しい発想をプラスすることで、そば文化を発展させたいと思っています」
 −そば店に行くと中高年と男性が目立ちます。
 「そこも課題で、4年前から『やまがた女子蕎麦(そば)』と銘打った企画も続けています。各店がデザートやさまざまな小鉢が付くセットメニューを提供します。幅広い層にそばを楽しんでもらいたいです」
 −新たな戦略は。
 「ラーメン店とタッグを組む構想を描いています。山形は中華そばの消費量が多く、そば屋でも広く親しまれています。定番のしょうゆ味だけでなく、鶏白湯(ぱいたん)、ボリュームのある二郎系でそばはどうでしょう。スープに負けないそば打ちに挑戦します。完成するまで、まずはあったかそば、よろしくお願いします」(月曜日掲載)

[すずき・ふみあき]66年岡山市生まれ。明治大大学院修了。JR東日本勤務を経て、04年鈴木製粉所入社。06年から現職。


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2016年02月01日月曜日

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