福島のニュース

<避難解除へ>病院再び 開業医2人準備着々

病院再開の準備を進める門馬さん
勤務先の病院で打ち合わせをする半谷さん

 東京電力福島第1原発事故の影響で診療休止を強いられた福島県南相馬市小高区の開業医2人が、地元での再開準備を本格化させている。今春にも予定される避難指示解除をにらんで再スタートを決めた。帰還する住民は高齢層が中心になるとみられるだけに、地域から歓迎の声が上がりそうだ。
 再開を予定しているのは内科医の半谷克行さん(61)、外科医の門馬弘晶さん(48)。それぞれ小高区内で診療所を運営していた。現在はともに南相馬市原町区内の総合病院に勤めている。
 半谷さんは仙台市出身。小高区に移り住み、1993年から患者と向き合ってきた。原発事故直後には南相馬市内の仮設診療所で救護にも当たった。「避難指示解除が現実的になり、地元に戻るのは自然な流れだった」と話す。
 小高区には事故前に1万人以上が住んでいたが、避難指示解除後の帰還は一部にとどまる見通し。1日平均70人程度だった患者数が落ち込むのは避けられず、当面は診療を週2日程度に絞る考えだ。
 「先行きは正直見えない。それでも、やれるところまでやってみたい」と半谷さん。開業は避難指示解除と同時期を見込んでいる。
 門馬さんは2007年の開業。避難先となった仙台の医療機関からの誘いを断り、14年から再開準備を進めてきた。「自分で掲げた看板への愛着は強い。施設のダメージが小さかったのも幸いした」と振り返る。
 診療開始は4月4日と定めた。事務スタッフがそろわないこともあり、週2日、完全予約制での再開を予定している。門馬さんは「人手不足は課題として残っているが、地域の医療機関として責務を果たしていきたい」と話している。


2016年02月02日火曜日


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