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<違法派遣>名刺や作業服…偽装工作さまざま

違法派遣の作業員が手渡された小野新の名刺。工事長の役職が記されている =写真は一部加工しています
小野新のヘルメットと作業服を身に着け、工事に当たる建設会社の作業員 =写真は一部加工しています

 偽造した名刺に作業服やヘルメット…。仙台市青葉区の建設会社から違法派遣を受けたとされる小野新建設(岩手県岩泉町)は、法律で禁じられた派遣作業員を自社の作業員に見せ掛けるため、さまざまな偽装工作を行っていた。
 青葉区の建設会社の男性(32)の手元に、今も小野新の工事責任者を示す名刺がある。小野新の副社長から「自社の現場代理人が別の工事現場にいるため、この名刺を持って(岩手)県にあいさつに行ってくれ」と渡されたという。
 小野新は自社名入りの作業服とヘルメットも支給。仙台などから出向いた作業員18人全員が小野新の幹部に命じられ、現場で着用していた。
 復旧・復興の工事現場では、発注者の行政側と受注企業の社員が直接やりとりする必要がある。男性は違法と知りつつ、小野新の工事長を装い、県の担当者と打ち合わせをしたという。
 建設会社は2014年4月、復興需要をにらみ、長崎県出身者らが設立した。工事現場に出入りする長崎ナンバーの車をいぶかしむ発注者に対し、「地元に仕事がなく、小野新に雇われた」と虚偽の説明を繰り返していた。
 違法派遣の18人は、小野新が借りた町内の元ミシン工場に寝泊まりしていた。国、県、町を含め、違法派遣に気付く職員はいなかったという。
 男性は「小野新の作業員を装い、毎日現場に通った。請負契約を結んでくれないので変だと思っていたが、仕事をもらう立場から違法性を強く主張できなかった」と振り返った。


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2016年02月05日金曜日

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