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<長期金利マイナス>地銀「緩和策思惑外れ」

初めてマイナスとなった10年国債の利回りを表示する証券会社の掲示板=9日午後3時55分ごろ、仙台市青葉区

 長期金利が史上初めてマイナスとなった9日、東北の地方銀行は経営に与える影響に懸念を示した。日銀がマイナス金利政策を打ち出してから続く株安、円高傾向には「金融緩和策の思惑は外れた」「市場が混乱し、整理がつかない状態だ」との声も上がった。
 七十七銀行は「収益環境は厳しい状況が続くと認識せざるを得ない。東日本大震災からの復興支援や地域経済発展に資するため、積極的な資金供給に取り組む」とのコメントを出した。
 復興予算の増加で自治体からの預金が急増する中、同行は運用先を見直し、利回りの低い国債からの脱却を掲げてきた。有価証券のうち数年前は6割だった国債比率を3月には47.6%まで減らし、投資信託や外債を増やす予定で「長期金利低下が直ちに運用方針の大きな変更にはならない」と説明する。
 北都銀行(秋田市)、荘内銀行(山形県鶴岡市)を傘下に持つフィデアホールディングス(仙台市)も「運用資産の多様化を進める方針に変わりはない」(広報担当)という。国債を減らし米国債を中心とした外国証券・投資信託へのシフトを進めている。
 昨年9月末時点の国債保有残高が1222億円の仙台銀行は「今期は収益が積み上がっており大きな影響はないが、来期は影響が出るだろう」と懸念。青森銀行広報室の担当者も「来期は良くない方向に影響が出ると予想される。状況を注視し、有価証券、貸出金による運用に力を注ぎたい」と話した。
 山形銀行の長谷川吉茂頭取は長期金利の動きに「長期的な収益の低下を覚悟している。厳しい状況が続くと思う」とコメント。岩手銀行広報CSR室も「今後も市場金利動向を注意深く見守る」と説明した。
 ある銀行関係者は「マイナス金利政策に市場が反応していない」と日銀の金融緩和策に懐疑的。今後の資金運用先に関して「日銀当座預金に預けるよりも負担が軽ければ、利回りがマイナスでも国債を買う可能性はある」と話した。


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2016年02月10日水曜日

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