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<違法派遣>LINEで相談、実態把握か

建設会社幹部と岩手県職員が交わしたラインの画像。県職員が違法派遣の実態を把握していた可能性をうかがわせる(写真は一部を加工しています)

 東日本大震災の復旧工事で、小野新建設(岩手県岩泉町)が仙台市青葉区の建設会社から法律で禁じられた建設作業員の派遣を受けた疑いがある問題で、河北新報社は11日、建設会社幹部と工事を担当する岩手県職員がやりとりした無料通信アプリLINE(ライン)の画像を入手した。県職員は「小野新を処分するのは岩手県」などと書き込んでおり、違法派遣の実態を報道以前に把握していた疑いが強まった。
 関係者によると、ラインは2015年10月29日のやりとり=写真参照=。小野新側から旅費など約1165万円を返還請求された建設会社幹部が、ラインで相談し、県職員が応じた。
 県職員は「民民(民間同士)の争いなので県庁に相談しても取り合ってくれないかも…」としつつ、「建設業法違反だけ指摘される恐れがある。ちなみに処分するのは小野新に対しては岩手県」などと答えた。
 建設会社側に対しては、「仮に岩手県が小野新を処分すれば、(労働者)派遣法違反で厚生労働省も追従する」などと回答。やりとりは河北新報社が5日に問題を報じた直前まで続いたという。
 建設会社は15年7月、小野新の事実上の下請けとして従事していた県発注の小本川(岩泉町)堤防工事など4カ所の現場から撤退。幹部が撤退直前、県職員に違法派遣の実態をラインで打ち明けると、県職員は「それはまずいですね」と返信したという。
 達増拓也岩手県知事は8日の定例記者会見で「ラインのやりとりはなかったと報告を受けている」と説明。河北新報社が6日に伝えた「ラインのやりとりから、県側が違法派遣の実態を早くから認識していた可能性がある」との報道を否定していた。
 建設会社は14年4月〜15年7月、小野新の実質的な下請けとして4カ所の復旧・復興工事に従事。小野新の名刺を持ち、社名入りのヘルメットと制服を着用し、小野新の社員に偽装させられたと主張している。小野新は4工事を計約12億6100万円で落札した。


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2016年02月12日金曜日


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