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<復興補助金問題>宮城県、告訴取り下げ

 東日本大震災の被災企業を支援する国のグループ化補助金を不正受給したとして、宮城県が石巻市の水産加工会社「シンコー」を補助金適正化法違反の疑いで県警に告訴した問題で、県が告訴を取り下げたことが12日、分かった。取り下げは昨年3月27日付。県は「シンコーから非公表にするよう求められた」として公表していなかった。
 刑事告訴の取り下げについて、県は「話し合いの結果、不正受給を認め、返還に応じるとしたため。返還するに当たり、刑事告訴されていると事業に支障が出ると言われ、対応した」と説明する。シンコー側は県に補助金を返還しておらず、双方が協議している。
 シンコーは、震災の津波で石巻市の渡波工場が被災。2011年8月に一部事業を再開した一方で、13年2月に登米市豊里町に新工場を建設した。
 シンコーは新工場で、魚肉エキスの製造プラントを導入。機器購入代金などとして、取引先メーカーに約1億8000万円を支払ったとして県に約1億3000万円を申請し、13年1月末に交付された。
 県は13年6月、匿名の通報で調査を始め、約1億8000万円はメーカーに支払われていないと判断。同11月に交付決定を取り消して返還を命じるとともに、刑事告訴した。県はさらに、14年3月には補助対象とした設備投資のほとんどが実行不可能と判断し、補助金の9割に当たる約6億2000万円の返還を命じた。
 シンコー側は「一度はメーカー側に支払い、その後、同額を借り受けた。不正受給はしていない」と話す。

[グループ化補助金]被災中小企業の施設、設備の復旧支援を目的に国が創設した。被災企業がグループを組み、復興事業計画を作成。地域の経済・雇用などに重要と認められれば、国と県から最大で復旧費の4分の3が補助される。交付は、納品や代金の支払いが完了した後に行う。


2016年02月13日土曜日

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