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<福島第1>凍土遮水壁凍結完了は秋以降に

 東京電力は15日、福島第1原発への地下水流入を減らす「凍土遮水壁」の運用計画を見直し、建屋の海側を先行して凍結させる手順案を原子力規制委員会に示した。地下水の水位が急変して建屋内から汚染水が流出するリスクに対応するためで、規制委の指摘内容に沿って見直した。早ければ3月中に規制委に認可されるが、政府と東電が目標としていた年度内の遮水壁の凍結完了は秋以降にずれ込む見通しとなった。
 遮水壁は、1〜4号機の周囲1.5キロに約1500本の凍結管を打ち込み、地下30メートルの氷の壁を造る対策で、今月9日に設置工事が完了した。ただ規制委から認可が出ず、運用開始の時期が未定となっていた。
 東電は15日にあった規制委の廃炉に関する検討会合で、遮水壁の海側を先に凍結させた後、約8カ月かけて山側を段階的に凍結させる手順案を提示した。これまでは地下水流入量の抑制を優先させるため、地下水の上流に当たる山側から作業を始める計画だった。
 規制委はこれまで、山側から凍結させた場合、地下水位が急激に低下するなどし、建屋内にたまった汚染水の水位の方が高くなって流出するリスクがあると指摘。具体的な対策を示すよう東電に求めていた。
 会合で規制委の更田豊志委員長代理は「(規制委の)以前からの提案に沿った内容だ」と見直し案に一定の評価を示しつつ、山側の凍結手順をより詳細に検討するよう東電に指示した。
 凍土壁は、建屋の手前で地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」などとともに、汚染水対策の柱に位置付けられている。建設には約350億円の国費が投じられている。


2016年02月16日火曜日


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