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<宮城指定廃>基準超激減試算 地元は困惑

 東京電力福島第1原発事故で発生した宮城県内の指定廃棄物をめぐり、環境省は放射能濃度の再測定の結果、国の基準値(1キログラム当たり8000ベクレル超)を上回る廃棄物が全体の3分の1以下に減ったことを県に伝えた。その翌日の18日、2年後に基準値超の廃棄物がさらに激減するとの試算が明るみに出た。処理方針を揺るがすような数字が相次ぐ状況に、関係自治体は困惑を深める。
 指定廃棄物は、汚染稲わらといった廃棄物を抱える市町村などが放射能濃度を測定して申請し、環境相が指定する。原発事故後に指定された県内の廃棄物は3404トンだった。
 再測定では、3分の2超の2314トンが基準値を下回った。環境省は時間の経過による自然減衰で936トン程度が基準値を下回ると推計していたが、結果はその2.5倍に上った。
 要因について、同省は市町村などが指定申請時に用いたデータが偏っていた可能性を指摘。「あくまで推測だが、複数の測定結果の中からより放射能濃度の高いデータを使用したなどと考えられる」と説明する。
 18日には、2018年までに基準値を超える廃棄物は当初の7%に当たる約250トンに減るとの専門家の試算結果が判明した。
 県の担当者は「何も聞いていない」と困惑。村井嘉浩知事は17日の井上信治環境副大臣との会談で年度内の市町村長会議開催を明言しており、担当者は「首長の意見を聞くためにも、まず環境省にはきちんと説明してほしい」と話す。
 県内で登米市に次ぐ大量の指定廃棄物を抱える白石市の幹部は「『国が責任を持って処理する』と言いながら、年数がたったら市町村に押し付けるのはおかしい。環境省は、なし崩しにしようとしている」と批判。県に対しても「オブザーバーの態度を取り続けるのはいかがなものか。市町村の味方ではないのか」といら立ちを隠さない。
 同省は取材に対し、専門家の試算に関して「環境省として算出したデータではない。再測定で出た放射能濃度や測定日時から、理論上計算できる内容」と明確な説明を避けた。
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 環境省は18日、東京電力福島第1原発事故で発生した宮城県の指定廃棄物約3400トンは放射性セシウム濃度の低下が進み、2018年には国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)を超す量が全体の7%に当たる約250トンまで減少するとした専門家の試算を明らかにした。同省の測定結果によると、ことし1月時点で基準を超えていたのは32%の約1090トン。2年間でさらに大幅減少することになる。


2016年02月19日金曜日

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