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<やらせ捜査疑惑>通報伏せるよう母親に要請か

 宮城県警大河原署が覚せい剤取締法違反容疑で男性宅を捜索した際、男性の母親に証拠物の注射器を捜索直前まで隠すよう指示したとされる問題で、同署が母親に対し、通報した事実を伏せるよう繰り返し求めていた疑いがあることが19日、母親らへの取材で分かった。母親側は「不自然な捜査を隠すためではないか」と指摘している。
 家宅捜索を受けたのは同県大河原町の男性土木作業員(22)。母親(52)が昨年12月9日、息子の部屋にあった注射器を見つけ、大河原署に相談。その際、注射器をいったん隠し、息子が帰るタイミングを警察に知らせた上で元に戻すよう署員から指示されたという。
 男性は同日午後5時45分ごろ、自宅前で待機していた男性警部補が示した令状を破り、公用文書毀棄(きき)罪で起訴された。覚せい剤取締法違反では立件されず、注射器などから覚せい剤反応は出なかったとされる。
 母親によると、弁護士に相談する考えを示すと、署員は「自分が通報したことを弁護士には言わない方がいい」と発言。強制捜査や保釈手続きの際も、署員は男性側に対して「お母さんは何も知らない」と何度も繰り返したという。
 男性は捜索時の状況について取材に対し「身に覚えのないことで怒鳴られ、思わず令状を破ってしまった。捜査員は注射器の場所を事前に知っていたかのような不自然な動きだった」と振り返った。注射器は入れ墨用に所持していたという。
 小田嶋亮副署長は「コメントはない。令状に基づき強制捜査した」と述べた。
 公用文書毀棄罪の公判で男性の弁護側は「不当なやらせ捜査だ」と批判。捜査関係者も「捜索前に第三者に証拠物を移動させることは考えられない」と話している。


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2016年02月20日土曜日


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