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<検証地域医療>命の拠点 変革に臨む

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故によって、沿岸被災地の医療は大きく変わった。人口流出で軒並み患者数が減る一方、医療機関の減少と恒常的な人材不足で医師や看護師の負担は変わらないとの指摘もある。被災病院では仮設施設での診療を続けながら再建を目指し、地域の将来を見据えた準備を進める。

◎患者減も医師負担重く

<岩手>
 津波被害を受けた県立7病院のうち、大槌(大槌町)が2011年4月、高田(陸前高田市)と山田(山田町)が11年7月にそれぞれ開所した。高田は12年2月、41床を設けて入院患者の受け入れも再開した。県は大槌の再開院をことし5月と決定。山田は今秋、高田は17年度を目指す。県医療局経営管理課は「移転用地の整備や建設工事の経過は順調だ」と話す。

<宮城>
 石巻市は12年5月、被災した市立病院の診療を補う開成仮診療所を、約1900戸の仮設住宅が立ち並ぶ南境地区に開所。市立病院はことし9月、JR石巻駅前で再開を予定するが、仮診療所も当面継続する方針。市病院管理課は「仮設住宅の住民の需要があるうちは維持する」と説明する。

<福島>
 原発事故の避難指示が昨年9月に解除された楢葉町ではことし2月、県立大野病院付属ふたば復興診療所が診療を始めた。17年春の帰還を目指す富岡町も16年度内を目標に開設する方針。県病院局病院経営課は「医療機関の整備は帰町の追い風になるはず。除染に当たる作業員のケアも同時に担える」と期待を寄せる。


2016年02月22日月曜日

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