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<検証地域医療>救護体制 整備進む

震災直後、全国から救護チームが駆け付けた石巻赤十字病院=2011年3月13日、石巻市

 東日本大震災では、救命治療の専門的訓練を受けた医師、看護師らで構成する「災害派遣医療チーム(DMAT)」が全国から駆け付けた。
 阪神大震災の経験から生まれたチームで、外傷患者への初期医療を想定していた。だが、東日本大震災では慢性疾患の対応を含む長期的な救護活動も迫られた。被災地の医療機関では、こうした教訓を生かした体制づくりが進む。
 延べ3633の救護チームを束ねた石巻赤十字病院(宮城県石巻市)は震災から1年後、「災害医療ACT研究所」を設立。2015年5月には災害医療・救護に特化した人材の育成に取り組む「災害医療研修センター」の運用を開始した。
 宮城県気仙沼市では震災直後に派遣医師らが「巡回療養支援隊」を結成して、在宅患者を診察。解散後は地元の医師、薬剤師、ケアマネジャーらが連携して「地域包括ケア」を推進している。
 被災地へ医師派遣を継続する東北大病院(仙台市青葉区)は、総合地域医療教育支援部、地域医療復興センターなどを相次いで設置した。東北大も12年に「東北メディカル・メガバンク機構」を設立。被災地で増える病気や遺伝子変異を調べて次世代医療に生かす。
 福島県立医大(福島市)は12年、東京電力福島第1原発事故の影響で医師不足の県沿岸部に派遣するため災害医療支援講座を設置。岩手医大(盛岡市)は災害時地域医療支援教育センターを設けたほか、遠隔医療の検証に力を入れている。


2016年02月22日月曜日


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