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被災し消えた学びや 紙芝居で後世に

津波にのまれた旧中浜小の思い出を題材にした紙芝居を語る門間さん(右)と庄司さん

 東日本大震災で被災した宮城県山元町で語り部を続ける「やまもと民話の会」が、津波被害で閉校した旧中浜小を題材にした紙芝居を作った。学校の歴史や震災時の様子を、当時の教諭と共同で物語にした。震災で消えた学びやの思い出と災害への備えを後世に伝える。
 タイトルは「中浜小学校物語パート2」。昨年制作した「朝日はきっと昇る」の続編で、同校の歴史をより詳しく描いた。
 中浜地区の地名の由来や、住民総出で参加した「けんこまつり」などの思い出を紹介。1989年完成の鉄筋2階の校舎は津波対策で1.5メートルかさ上げした敷地に建ち、屋根裏部屋に逃げた児童ら90人を津波から守ったことも説明した。
 物語は「津波に耐えた中浜小を町の誇りとしていつまでも伝え続けてほしい」との願いで締めくくる。
 脚本は民話の会の庄司アイ代表(81)と、震災当時の同校教諭で、3年前に定年退職した門間裕子さんが共同で執筆した。温かみのあるタッチの絵は会員3人が協力して描いた。
 門間さんは同校の卒業生でもあり「中浜小の終わりを見届けた卒業生として、学校の記憶を後世に伝える紙芝居をぜひ作りたいと思った」と話す。庄司代表は「被災して散り散りになった元住民や町内の子どもたちに見てほしい」と話す。
 2人は紙芝居を町教育委員会に寄贈した。


2016年02月23日火曜日

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