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<震災>臨床宗教師定着目指す 全国組織設立へ

◎東北大に事務局/信頼向上へ共通資格認定

 東日本大震災を契機に生まれた「臨床宗教師」を普及させるため、東北大などで養成講座を受けた臨床宗教師らが28日、全国組織「日本臨床宗教師会」を設ける。各大学に養成の動きが広がる中、会が共通の資格を認定することで信頼性を向上させ、社会への定着を図るのが狙い。

 臨床宗教師の養成に当たっている東北大、龍谷大(京都市)、高野山大(和歌山県高野町)、ともに2016年度に養成を始める種智院大(京都市)と武蔵野大(東京)などの修了者らで構成する。
 事務局は東北大大学院文学研究科宗教学研究室に置き、28日に龍谷大で発会式を開く。
 計画では各大学で研修を終えた臨床宗教師らを対象に、フォローアップ研修を実施する。研修後に資格「認定臨床宗教師」(仮称)を与える。
 一方、布教の疑いのある行為などを禁じる倫理綱領を定め、会が違反者を処分できる仕組みをつくる。
 臨床宗教師は宗教者が布教を目的とせず、宗教や宗派の枠を超えて震災の被災者や終末期患者らの苦悩と向き合う。
 震災後の12年度に東北大の実践宗教学寄付講座が全国に先駆けて研修を始め、これまで延べ126人が修了した。被災者との交流の場や医療、福祉施設などで活動している。
 会に参加する北海道東北臨床宗教師会の高橋悦堂代表(36)=栗原市=は「関西や九州など各地に臨床宗教師会が生まれ、活動を始めている。より連携を深めて活動を広く知ってもらい、ともに研さんに励みたい」と話す。
 東北大の寄付講座主任を務める鈴木岩弓教授(宗教民俗学)は「各大学で養成される臨床宗教師の理念が統一できることは喜ばしい。これまで以上に社会で活躍できることを願う」と期待する。


2016年02月23日火曜日


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