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<全町避難>伝統文化学び 古里思う心を育む

二本松に伝わる紙すきを体験する浪江町の児童ら

 東京電力福島第1原発事故に伴い全町避難が続く福島県浪江町の浪江小と津島小の児童が、仮校舎を置く福島県二本松市の伝統文化を学んでいる。2012年度から実施している郷土の歴史や芸能を学習する「ふるさとなみえ科」の授業の一環で、古里を大切にする心を養うのが目的だ。
 二本松市の道の駅「安達」内にある和紙伝承館で先月、両校の5、6年生7人が平安時代から同市に伝わる紙すきを体験した。
 枠に入れた紙の材料を均一に広げるのが難しく、児童は真剣に取り組んだ。5年生は和紙のはがきを、6年生は卒業証書を作成。浪江小5年の渡部雅晴君(11)は「きれいに作るのは難しかったけど、楽しかった」と笑顔を見せた。
 午後には1〜4年生の8人が、学校の家庭科室で二本松の和菓子作りに挑戦した。
 ふるさとなみえ科の授業では、町の伝統工芸品「大堀相馬焼」を作ったり、仮設住宅で住民と交流するなどしてきた。原発事故から間もなく5年となり、浪江の本校舎に通ったことのない児童が増えてきた。
 二本松の伝統文化を学ぶ理由を、浪江小の遠藤和雄校長は「お世話になっている地域の良さを知ることが、古里を大切にする心を育む。子どもたちが未来を切り開く力になる」と説明した。


2016年02月25日木曜日

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