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<北海道新幹線>立体観光に本腰 外国人照準

新青森駅(中央)と結びつきを強める(右上から時計回りに)北京首都航空の飛行機と津軽海峡フェリーの大函丸、北海道新幹線H5系のコラージュ

 北海道新幹線開業まで26日であと1カ月と迫る中、青森県が新幹線にフェリーや空路を組み合わせて誘客を目指す「立体観光」の構築に本腰を入れている。青森空港を北海道南・青森周遊の玄関口にする構想で、新年度予算案に関連経費を盛り込んだ。
 「立体観光の推進で、外国人観光客のさらなる増加を目指していきたい」。22日にあった新年度予算案の記者会見で、三村申吾知事は力を込めた。
 県が狙うのは、函館市を訪れる年間約35万人の外国人観光客だ。飛行機で函館入りした観光客を新幹線や函館−大間間を結ぶ津軽海峡フェリー(函館市)などで青森に呼び込み、県内を周遊後に青森空港から帰国してもらう構想を描く。
 鍵を握るのが、青森と中国を結ぶ国際定期便だ。昨年11月に北京首都航空(北京市)が青森−杭州線と函館−杭州線、ことし1月には天津航空(天津市)が青森−天津線の就航をそれぞれ発表した。
 函館空港には北京、杭州、天津、台北の4便が就航している。現在はソウル線のみの青森空港に杭州、天津両線が就航すれば、周遊観光が現実味を帯びる。
 県は新年度予算案で、中国線利用促進に680万円を計上。公共交通がなかった新青森駅−青森空港間に路線バスを走らせるための事業費約700万円も盛り込み、1日3往復の運行を予定する。
 フェリーの利活用にも力を入れる。道南・青森圏内の交通機関を定額利用できるフリーパス購入者のフェリー運賃を2割引きする事業には200万円を充てた。
 ただ、立体観光の実現には課題もある。北京首都航空は当初、1月末の就航を予定していたが、発着枠が確保できず就航時期を2回延期。天津航空も、3月下旬就航との情報だったのが、5〜6月にずれ込む見通しで、さらなる延期の可能性もある。
 また、外ケ浜町蟹田−むつ市脇野沢間を結ぶ「むつ湾フェリー」は冬期間運休。青森市−青森県佐井村をつなぐシィライン(青森市)は利用者減に伴う赤字が続く。同社の山崎隆一社長は「思うように事業ができないのが現状だ」と打ち明ける。
 県交通政策課の奥田昌範総括主幹は、課題を踏まえつつ「北海道新幹線開業を機に、飛行機で函館から入り青森空港から抜ける流れをつくりたい」と話す。


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2016年02月26日金曜日

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