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山形・舟形の庄司さん マガモを飼育生産

放し飼いでマガモを生産出荷している庄司さん

 山形県舟形町の庄司太郎さん(48)が、全国でも珍しいマガモの飼育生産に取り組んでいる。食肉を取引先に供給するほか、雑草対策用で、ひなを無農薬米農家に販売する。親鳥を年2000羽育てて約1000羽を出荷。約25年間で、ひなの飼育数は2万羽の大台に達した。

 町外れの農地3.3ヘクタールに千数百羽を放し飼いにする。ひなの時点で羽を切るので飛んで逃げることはない。風雪のため、糸を張り巡らせることができない冬場は、カラスが集団で襲来する。「毎日10羽くらいやられているんじゃないか。どうしようもない」と庄司さんはあきらめ顔だ。
 1989年に飼育を始めた。現在は廃業した新庄市内の先行農家に教わり、主に都内の仏料理店に肉を納めてきた。マガモは改良されたアイガモに比べ、太りにくく肉の生産効率は悪い。その分、味は濃厚で希少価値が高い。地道に販路を開拓し、県内外のそば店やレストラン、個人から注文が入る。
 近年、肉を上回る需要に育ったのが、ひなの供給だ。アイガモ農法が盛んになった20年ほど前から売り込んだ。小さくすばしっこいのでよく働くと好評だ。
 田植えの時期に県内をはじめ秋田、宮城の農家に販売する。水張り期間が終わる7〜8月に、ひなを回収するのがポイント。処理に困る農家側のニーズに応える一方、加工用の肉を確保できるメリットがある。
 庄司さんは「マガモの生産農家は全国に数えるほどしかいない。マニュアルもなく、試行錯誤で何とかやってきた」と飼育の苦労を振り返った。


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2016年02月28日日曜日

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