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青森漁協再編 財務格差・対立感が障壁に

 青森県漁連と県漁協経営安定対策協会が、県内47漁協の組織再編に本腰を入れている。漁業者の高齢化に伴う組合員数の減少などで、人的にも財政的にも組織の維持が困難になっている事情が大きい。県漁連などは県内4ブロックに各1漁協とする素案を示すものの、今ある漁協間の財務格差や対立感情といった障壁があり、一筋縄ではいかない状況だ。
 県漁連指導部によると、漁協組織強化対策室を昨年12月末に設置し、これまで県内を区分していた西北(10漁協)、むつ湾(12漁協)、下北(16漁協)、三八(9漁協)の各ブロックごとに1漁協を置くたたき台をまとめた。今月下旬、ブロック単位で会合を開き、漁協の現状を説明して素案を提示した。
 県内では、1989年に計約1万3400人いた正組合員が、廃業や死亡などにより2013年に約8850人まで減少。漁協職員の高齢化も深刻で、事務の停滞、未収金管理の不行き届きなどが生じているほか、地区別ではむつ湾を除く3ブロックが赤字に陥っている実態がある。
 会合の各会場では「1県1漁協にした方がいい」という再編に積極的な意見があった一方、「将来の話でいま進めることではない」といった反対論も噴出した。組合員の反応は総じて「総論賛成、各論反対だった」(県漁連)という。
 組織再編をめぐって県漁連などは1998年、55漁協を28にする計画を提示。2003年には15にする方針を示し、それぞれ専門部署を設置して改革に当たったが、想定通りには進まなかった経緯がある。
 再編が困難を極める理由について、県漁連は(1)出資金の違いや剰余金の有無といった漁協間の財務格差(2)漁獲を競い合うために生じる対立感情(3)再編後の漁業権の有効性に対する不安−を挙げる。
 県漁連の松谷誠指導部次長は「合併ありきではない。現状を認識してもらい、どうすれば漁協経営が維持できるかを真剣に考えてほしい」と強調する。
 県漁連などは今後、組織再編に加わるかどうかブロック単位で各漁協に意思表示してもらい、参加漁協で協議を進めていく考え。2019年3月までに再編を実現したいという。


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2016年02月29日月曜日


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