秋田のニュース
  • 記事を印刷

腎臓病患者に低カリウム野菜を 研究会設立

特許を使って生産、販売されている低カリウムレタス
6次産業化戦略セミナーで栽培方法の開発経緯を説明する小川准教授

 腎臓病患者が安心して食べられる低カリウム野菜の利活用などを目指す「全国低カリウム野菜研究会」が6日、秋田市で設立される。栽培方法を開発した秋田県立大生物資源科学部(秋田市)に事務局を置き、栽培企業や医療関係者、患者らに情報交換の場も提供する。6日は同市で設立総会やシンポジウムを開く。
 カリウムは野菜に多く含まれる。野菜を育てる際にも必須の成分で、肥料や土壌にも含まれる。腎臓病で人工透析を受けている患者は体内のカリウムを十分に排出できず、不整脈による心不全などを起こす危険性があり、1日の摂取量は1500〜2000ミリグラムに制限されている。
 同学部の小川敦史准教授(43)の研究グループは2006年、カリウムを一定期間用いずにホウレンソウを水耕で栽培。ホウレンソウのカリウム含有量は100グラム当たり600〜700ミリグラムと野菜の中でも特に多いが、それを4分の1程度の量に抑えることに成功した。08年には栽培方法の特許を取得した。
 特許を使って低カリウムのホウレンソウやレタスを栽培する企業は国内に14社あり、通常の3〜5倍ほどの価格で販売されている。14年度の売り上げは計約90万株、1億1000万円と、13年度の計約15万株、1600万円から大きく伸びている。
 自身も透析患者である小川准教授は、2月23日に北都銀行が秋田市で開いた6次産業化戦略セミナーで講演。「国内に透析患者は32万人おり、低カリウム野菜の需要が増えれば価格を下げることができる」と強調した。
 6日はホテルメトロポリタン秋田で午後1時から設立総会がある。午後1時半からのシンポジウムでは、低カリウム野菜の普及促進をテーマに、管理栄養士や患者らによるパネル討論などが行われる。試食会付きの交流会もある。参加費はシンポジウムが1000円、交流会が3000円。連絡先は秋田県立大地域連携・研究推進センター018(872)1557。


関連ページ: 秋田 社会

2016年03月01日火曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る