福島のニュース
  • 記事を印刷

<東電元幹部強制起訴>告訴団、明らかな人災

東電旧経営陣の強制起訴を受け記者会見する「福島原発告訴団」のメンバー=29日、福島県庁

 東京電力福島第1原発事故で、勝俣恒久元会長(75)ら東電の旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴されたことに対し、福島県内では29日、「裁判を通して刑事責任を明らかにしてほしい」などと期待する声が上がった。
 「福島原発告訴団」のメンバーは福島県庁で記者会見。佐藤和良副団長(62)は「告訴・告発から3年8カ月。刑事責任を問える段階まできたことは感慨無量だ」とし「多くの関連死や自殺者を出している原発事故は明らかな人災だ。3人の有罪を勝ち取りたい」と力を込めた。
 事故から5年を迎える今なお、全域が避難を強いられている自治体は数多い。その一つ、飯舘村から逃れ、福島市の仮設住宅で暮らす無職遠藤由勝さん(71)は「賠償金をもらっても古里は元には戻らない。東電の罪は重く、誰かが責任を取らないといけない」と訴えた。
 南相馬市の桜井勝延市長は「南相馬市は1万7000人が市内外で避難を強いられている。誰も責任を取らないのは許されない。裁判を通して責任をはっきりさせてほしい」とコメント。浪江町の馬場有町長は「これまで原発事故の原因究明をしっかりやっていない。責任を明確化するために審理してもらいたい」と語った。
          ◇         ◇         ◇
 東京電力福島第1原発事故で、勝俣恒久元会長(75)ら旧東電経営陣3人が大津波対策を怠ったとして、検察官役の指定弁護士は29日、検察審査会の議決に基づき、業務上過失致死傷罪で東京地裁に在宅のまま強制起訴した。
 未曽有の事故をめぐり、証拠や争点の整理に相当な時間を要するとみられ、裁判の長期化は必至だ。原発事業者に課せられた注意義務の範囲をどう判断するかが焦点。3人は無罪を主張する見通しで、事故の真相解明がどこまで進むかに注目が集まる。


関連ページ: 福島 社会

2016年03月01日火曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る