広域のニュース

<仮設住宅>被災3県孤独死188人

 東日本大震災で大きな被害があった岩手、宮城、福島の3県で、仮設住宅での「孤独死」が昨年末までで188人に上り、震災後の5年で毎年増加していることが29日、共同通信の取材で分かった。高齢の独居者が多く、空室が増えて近隣の目が届きにくくなっている。被災者の孤独死は、阪神大震災の災害復興公営住宅でも問題になった。時間とともに高齢化がさらに進み、孤独死の増加傾向が続く恐れがある。
 岩手、宮城、福島の3県警によると、3県の合計は、2011年の16人から、38人、41人、44人、49人と年々増加した。県別では、宮城が5年で84人、福島が66人、岩手が38人だった。男性が圧倒的に多く、岩手、宮城は女性の2倍以上、福島は約4倍だった。
 3県のプレハブ仮設には、今年1月時点で約5万9千人が暮らしている。自宅を自力再建したり、災害公営住宅で新生活を始めたりする人が出て行くため、入居戸数は最大時の約半分の約2万8700に減り、空室率は4割を超えている。
 一方で、仮設を出た後の方が近所との交流が希薄になる傾向もある。共同通信が3県の被災者300人に行った昨年末のアンケートでは、災害公営住宅で交流の薄さを感じる人も多く、「仮設のような人の気配がなくて寂しい」とする声も寄せられた。
 孤独死の定義は不明確なため、3県の県警に「プレハブ仮設住宅に1人で暮らし、死亡状態で見つかった人」の数を尋ねた。3県警は自殺者数が含まれるか明らかにしていないが、岩手県警は「15年分は自殺者数を除いた」としている。
 兵庫県警への取材では、阪神大震災の被災者らが入居する兵庫県内の災害復興公営住宅で、1人暮らしの高齢者などが誰にもみとられずに亡くなったケースは、発生20年後の2015年だけでも33人いた。集計を取り始めた00年以降の孤独死は計897人となっている。


関連ページ: 広域 社会

2016年03月01日火曜日

先頭に戻る