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漁船の転覆防止装置 気仙沼から発信

試作した転覆防止装置を手に、企業の参加を呼び掛ける渡辺教授

 漁船の転覆防止装置の開発を手掛ける東京海洋大大学院の渡辺豊教授(重心検知)のグループが、製品化を担う中小企業を募っている。「復興の役に立ちたい」と対象を宮城県気仙沼市近郊の企業に絞り、4日に説明会を開く。年内に産学官で開発と実験を進め、地域ブランドとして販売を目指す。
 渡辺教授は、魚介類などを過積載すると漁船の重心位置が上がって転覆リスクが高まることに注目。船の揺れを解析して重心位置を割り出し、転覆の危険性を知らせる新技術を開発した。2012年に日本や米国で特許を出願している。
 ことし1月に科学技術振興機構(JST)の助成が決まり、製品化の足掛かりができた。手のひらサイズの試作機も完成。渡辺教授の指導の下で応募企業が製品化を担い、実証実験は丸竹造船所(気仙沼市)が協力する。
 渡辺教授は12年、気仙沼市に海洋大三陸サテライトが開設された縁で支援入り。「被災した漁船員には焦りもある。漁船の安全性を高められないか」と市内で実験を重ねた。14年には韓国で旅客船セウォル号の転覆事故もあり、新技術は海外からも注目を集める。
 15年秋には、重心を検知する技術を生かし、北海道の地元企業と車両の横転防止装置を製品化した。
 渡辺教授は「漁船の安全性を高める製品を被災地から発信したい。鉄工所や船舶用電装企業など複数の企業に参加してほしい」と話す。説明会は午後6時から、同市の海鮮市場「海の市」2階の会議室。連絡先はサテライト0226(29)6719。


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2016年03月02日水曜日

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