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<震災5年>首長、震災風化「感じる」大半

かさ上げ工事が続く気仙沼市鹿折地区。復興に向けた動きはまだまだ道半ばだ

 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の計42市町村長を対象に河北新報社が行ったアンケートで、復興が「まあまあ進んだ」と答えた首長は32人と76.2%に上った。10人が「あまり進んでいない」「遅れている」「評価できない」とした。(菅谷仁、武田俊郎)

◎格差 住環境に懸念

 復興の格差の有無についての問いには、被災3県の首長42人のうち、66.7%の28人が「感じる」と回答。「感じない」は14人にとどまった。
 格差を感じる分野を挙げてもらう設問(複数回答)では、岩手は「インフラ整備」5人、「災害公営住宅や集団移転」4人などの回答が目立った。
 宮城は「人口減少」「災害公営住宅や集団移転」が各5人、「インフラ整備」4人など。福島の首長からは「原発事故対応」6人、「農漁業・商工業再興」5人、「人口減少」「災害公営住宅や集団移転」各3人などの答えが寄せられた。
 震災の風化に関する問いでは、風化を感じることが「ある」「多少ある」との回答が39人と大半を占めた。「あまりない」は3人。「ない」は0人だった。
 風化を感じさせる具体的な要因は、岩手、宮城両県から「毎年(震災発生日の)3月11日前後に報道が集中する」「メディアで取り上げられることが少なくなった」など、報道の時期や内容、量についての指摘が相次いだ。
 福島では「現在も他県への避難が続いていることが把握されていない」「原発に関する報道が福島県外で激減した」など原発事故の影響に関する認知度の低下や報道量の減少を、複数の首長が挙げた。

<格差の要因>
・マンパワー不足(岩手県田野畑村)
・被災規模の相違(宮古市)
・地形上の制約で住宅再建用地造成に時間がかかっていること(宮城県南三陸町)
・自治体の規模と被災程度との関係(仙台市)
・原発事故が収束していないこと(福島県新地町)
・放射線量や除染の進み方の違い(福島県川俣町)


2016年03月03日木曜日

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