秋田のニュース

<震災5年>自殺予防テーマ 被災地で再演

稽古で歌や振り付けなどを確認する鈴木さん(中央)ら

 劇団わらび座(秋田県仙北市)は、高齢者の自殺予防をテーマに2012〜15年に秋田県内で上演したミュージカルを、東日本大震災の発生から5年となる11日から本拠地や被災地で再演する。仮設住宅や災害公営住宅での高齢者の孤立や孤独死が問題となる中、家族の絆や地域で支え合う大切さを描いた物語を被災地に届ける。
 作品は「笑顔予報は晴れのち晴れ」。秋田の農村に住む女子高校生と頑固な祖父、寝たきりの祖母、音楽教師の母親の一家を中心に、崩壊しかかった家族がのど自慢大会への出場をきっかけに絆を取り戻し、生きがいを見いだしていく。
 脚本と演出はわらび座の栗城宏さん(54)で、3人の俳優が計14曲に乗り計7役を演じる。
 秋田は都道府県別の自殺率で13年まで19年連続で全国1位。ミュージカルは、県が高齢者自殺予防啓発事業の一環として11年度にわらび座に制作を委託。県内全25市町村で上演され、計6678人を動員した。
 今回は11、12日に仙北市のわらび座第5稽古場で上演後、13〜20日に釜石市や岩手県山田町、宮城県加美町など東北4カ所を巡回。デイサービス事業者による利用者向けの貸し切り公演を行う。
 女子高校生などを演じる仙台市出身の鈴木潤子さん(29)は「家族やご近所だからこそ気恥ずかしくて言えないような悩みがあっても、作品を見た人たちが『口に出してみよう』と一歩踏み出すきっかけになれば」と語る。
 仙北市での公演は前売り一般2376円(当日2700円)、中学生以下1728円(同2052円)。連絡先はたざわこ芸術村予約センター0187(44)3939。


2016年03月04日金曜日


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