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<福島県立博物館>時計や標識…震災惨状物語る

津波で被災した道路標識などが並ぶ会場

 東日本大震災から5年を迎えるのに合わせ、福島県内の震災資料を紹介する特集展「震災遺産を考える−ガレキから我歴へ」が会津若松市の県立博物館で開かれている。地震、津波に加え、東京電力福島第1原発事故で大きなダメージを受けた福島の震災を物語る遺物など115点を展示する。21日まで。
 同博物館は2014年から、震災資料の調査、収集活動をする「ふくしま震災遺産保全プロジェクト」を相双地区の博物館や研究会と実施。特集展では、集めた資料や写真パネルを「あの日・あの時から」「避難の多様性」「断絶する日常」「思いがけない未来」の四つのテーマで陳列する。
 震災の時刻で止まった理容店の時計、被災地名を示す道路標識、避難誘導していた時に津波に流され、行方不明になった警官2人が乗っていたパトカーの部品など、地震や津波の恐ろしさを伝える遺物が並ぶ。
 相馬市の避難所に設けられた特設学級で制作された夢をテーマにした作品では、子どもたちが「友達と遊びたい」「早く家に帰りたい」と書き込み、日常に戻ることが夢だったことが分かる。このほか、除染で出た土や草を入れるフレコンバッグなど福島の震災を象徴する物が飾られている。
 JR富岡駅、富岡町災害対策本部跡などの震災遺構を3次元バーチャル映像で体験するコーナーもある。
 関連の催しとして赤坂憲雄館長らが参加し、19日にはシンポジウム「震災遺構を考える−震災を伝えるために」を開く。高橋満主任学芸員は「福島で何が起きたかを振り返るきっかけにしてほしい」と話す。
 入場無料。連絡先は同博物館0242(28)6000。


2016年03月04日金曜日

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