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<検証変貌するまち>区画整理事業、95%着手

土地区画整理事業の工事が進む岩手県大槌町中心部の町方地区=2月2日

◎計画面積、阪神大震災の7倍

 地域の再生に向け、津波で浸水した土地のかさ上げが進む。大半は復興土地区画整理事業の中でなされ、宅地や商業地などを再配置する。
 岩手、宮城、福島3県などによると、区画整理の事業認可を受けたのは21市町村(うち住宅地を造成するのは17市町村)の58地区で、約95%が工事に着手した。小規模も含め、かさ上げを伴うのは50地区に上る。2018年度までに終わる見込み。
 約19ヘクタールが対象となる宮古市田老地区は計画面積の約半分を1〜3メートルかさ上げし、住宅200戸分の宅地整備が終わっている。
 陸前高田市は中心部の約130ヘクタールをかさ上げして海抜12メートルの市街地を整備する。盛り土の量が東京ドーム九つ分の約1100万立方メートルに及ぶ大事業だ。工事完了は18年度の予定。
 区画整理の主なパターンは図の通り。(1)集団移転先となる内陸や高台に大規模団地を造る新市街地の整備(石巻市新蛇田地区など)(2)既存市街地を盛り土などで安全性を確保し、現地に再建(岩手県大槌町中心部など)(3)集団移転後の元の土地を産業エリアなどに再生(仙台市宮城野区の蒲生北部地区など)−がある。
 3県の計画面積の合計は約1800ヘクタール。1995年1月の阪神大震災の約7倍になる。
 阪神大震災で被災した兵庫県の区画整理事業が実施されたのは5市町(現在5市)の20地区。95年11月に始まり、最後は神戸市の新長田駅北地区(59.6ヘクタール)が16年後の2011年3月に完了した。同県によると、土地の権利関係者が多く、規模が大きいことから遅れたという。
 復興の拠点となる市街地を用地買収によって緊急に整備する「津波復興拠点整備事業」もあり、一部でかさ上げが実施されている。国土交通省によると、岩手県は6市町の10地区、宮城県は8市町の12地区、福島県は2市町2地区の計16市町24地区で事業が進められている。


2016年03月06日日曜日

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