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<再生の針路>七ヶ浜/海水浴場を試験再開  

防潮堤の整備が進む菖蒲田浜地区。海水浴場はことし夏、試験的に再開する予定だ
寺沢薫町長

◎震災5年 被災地の首長に聞く(13)寺沢薫町長

 −復興の進行状況は。
 「災害公営住宅は昨年12月に代ケ崎浜地区が完成し、5地区212戸の建設が完了した。防災集団移転促進事業による高台住宅団地も昨年3月、計画した5地区194戸の整備を終えており、住宅の復興は一段落ついた。新年を新しい家で迎えられた人が多かったのは、本当に良かった」
 「コミュニティー再生の拠点となる各地区の避難所も完成した。震災で途絶えた祭りを再開する地区が出てきた。隣近所が新しくなる中で、顔の見える地域づくりを進めていかないといけない」
 −被災者の生活再建支援をどう続けるのか。
<区画整理一気に>

 「災害公営住宅などの完成に伴い、現在6カ所ある仮設住宅は1カ所に集約する。4〜5月にかけて引っ越してもらう考えだ。民間の借り上げを含めると仮設住宅で暮らすのは20世帯ぐらいになる。フォローを続けたい。災害公営住宅によっては、高齢化率が7割になる場所があり、高台住宅団地に移った住民を含めた見守り活動を社会福祉協議会と連携して続ける」

 −津波に被災した沿岸部のまちづくりはどうか。
 「被災市街地復興土地区画整理事業は4地区(26ヘクタール)に及ぶ。少しずつ形になっているが、パズルを組むような難しさがあり、完成した地区はない。2016年度に一気に進め、17年度末までには完成させたい。津波防災緑地も工事を加速させたい」
 「買い取りを進めた被災土地をどう活用するかが課題。防潮堤の工事が遅れている影響もあり、整備は思うように進んでいない」

 −震災から丸5年。現状の達成度をどう見るか。
 「高台移転型の住宅再建は県内でいち早く完了した。しかし、仮設住宅が残る状態では、住民の生活再建が完了したとは到底言えない。土地区画整理事業がこれから本格化することを考えれば、70%というところではないか」
 −新年度に新規に進める事業は何か。

<要支援者を把握>
 「高齢者や身体に障害のある人などの要支援者の名簿を作成する予定だ。住民基本台帳と連動させ、転入や転出を順次更新する。区長や民生委員など限られた人に渡し、災害時の安否確認や避難行動に活用する。見守り活動にもつなげられる」
 「防潮堤の整備が進んでいる菖蒲田海水浴場は今年夏に試験的に再開し、来年の本格オープンにつなげたい。関連イベントも開催する計画だ。七ケ浜の産業復興に向けて、新たな海産物を開発することも検討している」(聞き手は塩釜支局・山野公寛)


2016年03月07日月曜日


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