宮城のニュース

被災地に希望の炎 旧国立聖火台に点火

バイオメタンガスの火が初めてともった聖火台と記念撮影する室伏選手(前列右)ら関係者

 国立競技場(東京)の建て替えに伴い、東日本大震災で被災した宮城県石巻市に一時貸与された聖火台で6日、バイオメタンガスを燃料にした火が初めてともされた。強風の中、赤い炎が浮かび上がると、市総合運動公園に詰め掛けた観客約300人から歓声が上がった。
 点火式は2020年東京五輪聖火リレー出発地・聖火台誘致委員会(石巻市)が主催。アテネ五輪陸上男子ハンマー投げ金メダリストで、東京五輪・パラリンピックのスポーツディレクターを務める室伏広治選手が駆け付けた。式典前に地元の子どもたちと聖火台をごま油で磨き、点火後、台座に上って火の勢いを確かめた。
 バイオガスは生ごみや家畜のふんなどを発酵させてつくり、再生可能エネルギーに位置付けられる。聖火台への利用は東北大大学院農学研究科の多田千佳准教授(42)=環境微生物学=が提案。専用バーナーを取り付け、バイオガスを詰めたボンベ2本を用意した。
 聖火台の火をバイオガスでともした前例はない。二酸化炭素の排出削減につながるため、東北大は東京五輪の聖火台をバイオガスで点火する目標を掲げる。
 多田准教授は「バイオガスで聖火をともし、被災地から循環型社会を世界に発信したい」と話した。


2016年03月07日月曜日


先頭に戻る