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震災でダム決壊5年 地域守る決意新たに

犠牲者を追悼し献花する参加者

 東日本大震災で決壊し、7人が死亡、1人が行方不明となった福島県須賀川市の藤沼ダムの事故から5年となるのを前に、同市の長沼保健センターで6日、「記憶をつなぐつどい」が開かれた。住民は教訓を後世に伝え、地域を自らの手で守っていく決意を新たにした。
 約150人が参加。黙とうと献花の後、地元長沼地区の鈴木光治区長(67)が自主防災組織を先月設立し、災害時の役割分担などを決めたことを報告。隣接する小中地区の奥河敏男元区長(72)は体験を聞き取り昨年、「防災規約」にまとめた取り組みを紹介した。
 長沼中2年の坂本萌絵さん(14)は震災当時の体験を作文で発表。東京電力福島第1原発事故の風評にも触れ「人と人とがつながり明るく過ごす姿を見せることで、福島への偏見も消えていくはずだ」と訴えた。
 藤沼ダム決壊で自宅を流された会社員森清道さん(59)は「いまだ悲しみは尽きないが、身近に体験した人にしか分からないことがある。少しずつ伝えていきたい」と話した。
 加藤和記実行委員長(65)は「来年度末にはダムの復旧も完了する。次の地域づくりへ踏みだすきっかけの年にしたい」と語った。
 会場では非常食が並べられたほか、1951年に洪水で決壊し、75人が犠牲になった京都府亀岡市の「平和池水害」の教訓を記した資料も展示した。


2016年03月07日月曜日


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