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<適少社会>ITと対話共感広げる

 にしだ・ひろし 東京都生まれ。金融機関ファンドマネジャーを経てコンサルティング会社経営。ベンチャー企業サポーター、地域活性化アドバイザーとして活動。震災後は宮城県女川町の水産物の香港輸出にも携わる。51歳。

 東日本大震災で被災地のなりわいは大きな打撃を受けた。人口減は一気に加速した。担い手不足と市場規模の縮小が、既存経営者の心を冷やす中、地域産業を再生し発展させるには、固定概念に縛られない新たな戦略が必要だ。被災地に生まれつつある起業の波を大きくしようと「ローカル・イノベーターズ・フォーラム2016」(ジャパン・ソサエティー、NPO法人エティック主催)が2月27日、東京で開かれた。最前線で地域資源の活用に挑むリーダーの意見を紹介する。

◎新しい資金調達/カマコンバレーメンバー西田浩さん(神奈川県鎌倉市)

 カマコンバレーは神奈川県鎌倉市を愛する人を、ITを武器に全力支援する集まりだ。月1回、定例会を開き、プレゼンテーターが鎌倉を面白くする案を発表する。メンバーがアイデアを補強し、ITでどんな支援ができるか考える。
 お金が必要なプロジェクトには資金も応援する。「iikuni」というクラウドファンディングをつくった。ネットで資金を募る。目標額に達しないと不成立だが、達成率は92%と非常に高い。1件平均で約56万円、2年間で1351万円を集めた。
 地域プロジェクトの場合、いくら趣旨が良くても、遠方からはほとんどお金は集まらない。関係者の知人の知人くらいの範囲でどれだけ拡散できるかにかかる。
 カマコンの定例会には100人以上が参加する。発案者の話を聞き、表情に触れた人とそうでない人ではお金の出し方、動き方が全く違う。大勢の人を集め、会場の勢いを動画で発信する工夫は常にしている。
 クラウドファンディングはウェブ上の取り組みではあるが、定期的に人が集まるリアルな場づくりが重要になる。身近な市民をどう巻き込めるかで、資金調達の安定性が変わる。


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2016年03月07日月曜日


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