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<適少社会>過疎地こそ新ビジネス

 まき・だいすけ 京都府宇治市出身。アミタ持続可能経済研究所で森林、山村の事業を各地で手掛ける。06年、地域再生マネジャーとして岡山県西粟倉村に赴任。09年に「西粟倉・森の学校」を設立。15年10月から現職。41歳。

 東日本大震災で被災地のなりわいは大きな打撃を受けた。人口減は一気に加速した。担い手不足と市場規模の縮小が、既存経営者の心を冷やす中、地域産業を再生し発展させるには、固定概念に縛られない新たな戦略が必要だ。被災地に生まれつつある起業の波を大きくしようと「ローカル・イノベーターズ・フォーラム2016」(ジャパン・ソサエティー、NPO法人エティック主催)が2月27日、東京で開かれた。最前線で地域資源の活用に挑むリーダーの意見を紹介する。

◎山林の価値発掘/森の学校ホールディングス社長牧大介さん(岡山県西粟倉村)

 岡山県西粟倉村は人口1472(2015年国勢調査)の山村。村は08年に「百年の森林構想」を掲げて林業再生に取り組んだ。林業収入は1億円(08年)が3億円(15年)に伸びた。
 村は国の補助金を活用して起業家支援に熱心に取り組んだ。林業関連を含め今ではベンチャー企業が15社設立された。移住者は100人以上、周辺自治体から通勤する人も増えてきた。村には空き家や空き工場がなくなった。
 私が創設した「西粟倉・森の学校」は村や森林組合と連携し、移住者支援や木材販売を手掛けた。若者の就労先となった。昨年設立した「森の学校ホールディングス」は林業以外の産業にも取り組んでいく。
 過疎地には山林をはじめ、新たなビジネスを始める余白がある。若い人は少々わがままでもチャレンジすればいい。小さいビジネスを積み、しっかり稼ぐことが正義になる。雇用や税収を生み、地域活性化につながるからだ。
 人間関係は大事なインフラとなる。西粟倉村は、起業家の若者にアドバイスする住民が多い。若者が地域資源として認識されている。地域を挙げた支援態勢は欠かせない。


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2016年03月07日月曜日

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