岩手のニュース

<震災5年>この海のどこかに 潜水捜索

海に花を手向けて手を合わせる不明者家族たち=10日午前11時30分ごろ、陸前高田市の広田湾

 東日本大震災で市民205人が行方不明になっている岩手県陸前高田市の広田湾で10日、釜石海上保安部が潜水捜索を展開した。近くの海域では不明者の家族が帰らぬ人を思い、海に花を手向けた。
 広田湾の海中捜索は2013年8月以来。同市米崎町米ケ崎周辺の水深8〜15メートルの海域で、宮城海上保安部所属の潜水士6人が午前と午後の2回実施した。不明者の発見につながる手掛かりは得られなかった。
 不明者家族ら計14人はチャーターした漁船上から捜索を見守った。その後、沖合へ移動し、同乗した僧侶が読経する中、海に花をささげて手を合わせた。家族の遺影を掲げる男性もいた。
 長男利行さん=当時(43)=が行方不明の吉田税(ちから)さん(81)、エイ子さん(77)夫妻は「息子や行方不明の誰かが、この海のどこかにいると実感した。5年なんていっとき。もっと早く乗りたかった」と涙をぬぐった。
 捜索については「不明者を1人でも迎えられるよう今後も続けてほしい」と願った。


2016年03月11日金曜日


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