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<震災遺構>たろう観光ホテル4月公開

津波の爪痕が残る震災遺構「たろう観光ホテル」

 東日本大震災で被災し、震災遺構として保存工事が施された岩手県宮古市田老の「たろう観光ホテル」の一般公開が4月1日に始まる。浸水した1階に見学通路を設け、上階に通じる専用の外階段も整備した。宮古観光文化交流協会の「学ぶ防災」事業を通して、震災の記憶を伝える。
 ホテルは震災の津波で、6階建ての4階まで浸水。1、2階は骨組みだけが残った。1階を内側から見学できる通路を備えた。客室が残る5、6階には外階段で上がる。6階にはホテルから撮影された津波の映像を見るスペースを設けた。
 2013年11月に国費での保存が認められ、市は建物の無償譲渡を受けた。事業費は約2億900万円。今後、駐車場を整備する。
 20年で約7800万円と試算する維持費は市が負担し、「学ぶ防災ガイド」利用者の協力金や寄付で賄う計画。ふるさと寄付金を利用した市津波遺構保存基金には2月末現在までに、約1890万円が集まった。
 市商業観光課の下島野悟課長は「実際に被害に遭った建物に立つことで、津波の恐ろしさを体感してもらいたい。長く保存するため寄付にも協力してほしい」と話す。
 学ぶ防災ガイドを務める元田久美子さん(58)は「つらい記憶を持つ建物だが、震災を伝える大きな力になる。ぜひホテルから復興が進む田老の街を見てほしい」と呼び掛ける。学ぶ防災の連絡先は宮古観光文化交流協会0193(77)3305。


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2016年03月11日金曜日

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