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<震災5年>東北の企業 被災地貢献に決意

炊き出し訓練で豚汁を作る宮城第一信用金庫の職員=11日午前10時20分ごろ、仙台市青葉区

 東日本大震災から5年となった11日、東北の各企業は鎮魂、教訓、応援、復興など、それぞれの立場、思いを胸に節目を迎えた。
 七十七銀行は仙台市青葉区の本店で追悼式を開き、行員約450人が黙とうした。津波で女川支店(宮城県女川町)の行員ら12人が犠牲になった。氏家照彦頭取は犠牲者に哀悼の意を表し「震災の記憶を心に刻み、地域の復興、発展に貢献していく」と述べた。
 みやぎ生協は仙台市泉区で「震災を忘れないつどい」を開催。午後2時46分に出席者約200人が1分間黙とうをささげた。5年間の活動記録映像を流し、被災店舗の店長らが当時を振り返った。宮本弘理事長は「東北全体が元気になることが地域のなりわい再生になる」と決意を新たにした。
 仙台市青葉区のJR東日本仙台支社でも社員らが黙とう。被災した石巻線は昨年3月、仙石線は同5月に全線復旧。ことし12月末には常磐線相馬(福島県相馬市)−浜吉田(宮城県亘理町)間が再開、原ノ町(福島県南相馬市)−仙台間がつながる。
 常磐線の全線再開は2019年度中と決まった。松木茂仙台支社長は「復興はまだ道半ば。今後も復興、地域活性化に貢献していきたい」とコメントした。
 さくら野百貨店仙台店(青葉区)は被災した農家支援のため、生花の販売会を企画した。参加したドラゴンフラワーズ(宮城県岩沼市)の菅原龍也代表(43)は「大切に育てた花をアピールしたい」と話した。
 災害に備える訓練に取り組んだ企業もある。宮城第一信用金庫は青葉区の本店駐車場で炊き出しを実施。総務部職員が豚汁と白米を100人分作った。担当者は「使い慣れない調理器具の扱い方やガスの配管を確認した。震災を風化させないため、訓練を定期的にすることが必要」と語った。
 東北電力は青葉区の本店で社員約500人が黙とう。原田宏哉社長は「東京電力福島第1原発のような事故を二度と起こさない決意の下、徹底した安全対策に努めている」と述べ、女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)、東通原発(青森県東通村)の再稼働に向けて準備を進める考えを強調した。


2016年03月12日土曜日


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