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<震災5年>福島の避難者9万7000人

 東日本大震災の発生から5年の歳月が過ぎた。震災関連死を含め犠牲者が2万1800人を超えた大災害は、今も多くの人の暮らしに影を落とす。岩手、宮城、福島の3県では2月末時点で、約5万8000人がプレハブ型仮設住宅で不自由な生活を続けている。
 仮設住宅などを出た後の恒久的な住まいの整備は2016年度に大きく進む。3県の災害公営住宅整備の進捗(しんちょく)率は16年度末に86%に達する予定で、15年度末の59%(見込み)から大幅に上昇する。
 防災集団移転促進事業などによる宅地供給も加速。15年度末で計画の45%が引き渡し可能となるが、16年度末には70%に達する見通しだ。
 ただ、震災と東京電力福島第1原発事故という「複合災害」に見舞われた福島の状況は依然として厳しい。県内外への避難者は9万7000人余り。古里へいつ戻れるか見当が付かず、生活再建の足掛かりさえつかめない人も少なくない。
 政府は16年度からの5年間を復興の総仕上げに当たる「復興・創生期間」と定めた。同時に、これまで全額国費を充てていた復興事業のうち、道路や港湾の整備など一部の事業については地元に負担を求めた。
 3県と市町村の負担は5年間で総額220億円に上る見込み。被災自治体間では復興の進み方にばらつきがあり、負担発生による格差の拡大も懸念される。
 5年を経てなお、被災自治体が向き合う課題は山積している。


2016年03月12日土曜日


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