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<ようこそリオ五輪へ>ジカ熱対策 官民一体

自宅でパーティーを開く守屋さん(中央奥)。誕生日や正月の行事以外にも自宅に子どもたちを招いて一緒に食事をする(守屋さん提供)

 リオデジャネイロ五輪の開幕(8月5日)まで5カ月を切った。日本とブラジル。1908年に始まった移民事業で東北地方からも戦後4864人が渡り、結びつきは強い。現地に住む出身者や家族、知人などにスポーツの祭典をどう捉えるか、リポートしてもらった。

◎宮城県人会 守屋善信さん

<過ごしやすい5月>
 リオデジャネイロ市街から65キロ離れた住宅地に住んでいます。2月は連日40度近い猛暑に加え、夕方には激しいスコール。水害が絶えないという地域もありました。3、4月も暑い日が続き、5月は最高気温27度、最低20度ほどの過ごしやすい気候になります。
 今の時季は晴れていれば半袖半ズボンで過ごせますが、簡単にはいきません。蚊が媒体となった「ZIKA VIRUS」の被害が急増しています。日本では「ジカ熱」として報道されているようですね。
 ブラジルでは官民一体となって蚊が繁殖しないような防止策を立てています。例えば、わが家では植物などを植える鉢の下に置く皿に水がたまらないよう砂を入れています。とにかく水のたまる所がないように蚊の繁殖を防ぎます。
 問題は空き家に放置されたプール。これは最も危険で、必要に応じて行政当局が家屋に侵入してもいいという法令ができました。

<食事は日本人好み>
 リオに住んでことしで45年。海が近く、海産物を中心に食事は日本人好みだと思います。最近のはやりは1キロ当たり60レアル(約1700円)で、好きなものを選ぶバイキング形式の食事。肉、魚、サラダ、にぎりずしをまねたものなど40〜50種類あり、ほとんどが日本人の口に合います。
 私はだいたい400グラムで満足します。日本食レストランは価格が高く、日本人の口に合う本格的な食事を提供する店はリオ市内に数軒しかありません。
 昨年、子供用に造った庭のプールを埋め立て、家庭菜園を始めました。日本でもなじみのサトイモ、キュウリ、オクラなどを植え、どれがよく育つのか観察しています。サトイモは日本のものより大粒で粘りが少ないのが特徴です。オクラはブラジルでも簡単に手に入ります。
 五輪開幕まで5カ月を切りました。交通インフラを含めた受け入れ態勢ができているのか気になる点です。先日、97%が完工したという報道がありました。しかし、突貫工事で仕上げただけに安全性が心配です。
 聖火は5月に首都ブラジリアに到着し、国内3万6000キロを1万2000人でリレーします。
 期間中は治安維持のため、警察のほか陸海空軍も出動します。競技場など開催場所付近に関係者以外は立ち入れず、会社や学校も休み。今から家族と旅行の計画を立てています。そのせいか、リオに住んでいながら五輪が話題になることはほとんどありません。

 [もりや・よしのぶ]1943年、仙台市出身。国策の移住事業に応募し63年ブラジルへ。日立製作所や東芝で主に営業職として勤務した。2015年9月退職。現在、リオデジャネイロ市内で妻と2人暮らし。1男1女は独立し孫が1人いる。


2016年03月14日月曜日


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