宮城のニュース
  • 記事を印刷

青春と医療、恋物語 娯楽性盛り込み小説出版

自伝的小説「柳絮舞う」を著した久道さん

 医師で宮城県対がん協会長の久道茂さん(77)の6作目となる小説「柳絮(りゅうじょ)舞う」が出版された。医学の専門知識を駆使したこれまでの冒険小説から一変、今回は自伝風小説に挑戦した。「医療界の現実を知ってほしい」とする一方、甘酸っぱい初恋譚(たん)も盛り込んだエンターテインメント小説に仕上がった。
 「柳絮舞う」は医療・福祉系総合雑誌「JMS」に、ペンネーム「茂堂久」で2013年から3年間連載した。久道さんと同じ宮城県涌谷町生まれの医師重光久志の一代記で、自らを重ね合わせた。
 「柳絮」とは白い綿毛のついた柳の種子で作中、主人公の人生の節目節目で風に舞う光景が繰り返し象徴的に描かれる。
 医学部を目指して勉強に没頭した学生時代、地域医療に献身した若手医師時代は青春小説風に表現。汚職のぬれぎぬを着せられた父親の復讐(ふくしゅう)などミステリーの要素も取り入れた。
 学閥が絡み、怪文書が出回る教授選考の様子は、実際とほとんど変わらないという。「私が体験した医療や大学の世界を、小説に託して表現したかった」と執筆意図を語る。
 幼なじみとの実らなかった恋愛については「創作、ということにしておきます」と苦笑いする。
 久道さんは東北大医学部長、宮城県病院事業管理者などを歴任した。
 四六判、262ページ。1728円。連絡先は近代文芸社03(3942)0869。


関連ページ: 宮城 社会

2016年03月16日水曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る