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雪国の信号機 ヨーグルトのふたヒントに研究

ヨーグルトのふたを手にポーズを取る井戸上さん(中央)

 信号機が着雪で見えなくなる問題を解決しようと、青森県名久井農業高(南部町)と京都大は16日、雪国向け発光ダイオード(LED)信号機開発の協働合意書を結んだ。ヨーグルトのふたに着目した生徒のアイデアに研究者が感動し、同大初の高校生との研究が実現した。
 環境システム科2年の井戸上真衣さん(17)はヨーグルトがふたに付着しない点に注目。LED信号機の着雪問題への応用を思い付き、担当教諭の理解を得て仲間と実験を重ねた。
 ヨーグルトのふたには、表面の小さな突起で水をはじくハスの葉の構造をまねた撥水(はっすい)性資材が使われている。生徒らは資材を取り寄せ、低温下でも着氷や着雪がしにくいことを確かめた。
 研究成果は昨年11月に京都市であったビジネスコンテスト(京大など共催)でグランプリを獲得。京大の松原英一郎大学院工学研究科教授(61)の目に留まった。今回は教育的な要素が強いことから「協働」とした。
 今後は大学院生2人が撥水性資材の課題などを洗い出し、実用化に向けたアイデアを生徒が実験で確認する。有効性が認められるパウダースノーだけでなく、東北の湿った雪にも対応する親水性を備えた新構造の可能性を探る。
 名久井農高であった調印式で、松原教授は「物事をまっすぐに見る生徒たちの心に感銘を受けた。学生と生徒が補完し合う中で良いものが生まれるのではないか」と期待した。1日1個ヨーグルトを食べる井戸上さんは「不安もあるけど楽しみ。たくさんアイデアを出したい」と笑顔を見せた。
 LED信号機は従来の電球と違って表面温度が低く、青森県内では着雪が問題化。着雪解消に向け、県警が大学や企業との共同開発を進めている。


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2016年03月17日木曜日

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