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<みやぎ日本酒事情>飲み比べイベント盛況

各店が厳選した日本酒を紹介した「SAKEの和」=昨年11月、仙台市宮城野区のイベントホール松栄

◎醸す結ぶ(中)広がる世界 飲食店

<相乗効果を発揮>
 昨年11月の日曜日。仙台市宮城野区の貸しホールに、日本酒だけの飲み屋街が1日限りで出現した。
 市内の飲食店が手を結んだ初のイベントは、名付けて「SAKEの和 日本酒まつり」。日本酒の品ぞろえに力を注ぐ12店がブースを並べ、各店お薦めの3種類を提供した。
 来場者は、つまみセットと専用おちょこを手にブースを巡り歩き、宮城県内外の地酒約40種類を2時間かけて飲み比べる。入れ替え制の2部構成で4000円のチケットは売り切れ、約400人が集まる人気ぶりだった。
 ライバル同士と見られがちな飲食店が協力した狙いを、SAKEの和の飯島英彦代表(40)はこう語る。「個性の強い店ばかり。持ち味も客層も少しずつ違うから、相乗効果を発揮できると考えた」
 きっかけは2012年、市内8店が連携して日本酒を楽しめる店をPRする「仙台日本酒まっぷ」を作ったことだ。その後、仲間は12店に増え、13年春にSAKEの和を結成した。

<顔の見える関係>
 飲食店が一堂に会する日本酒イベントは全国的に珍しいという。近年の若い日本酒ファンの増加も、新企画の追い風になった。
 メンバーの村上幸(こう)さん(42)は気仙沼市出身。イベントでは地元の酒をよりすぐって紹介。三陸産サンマのシューマイなども販売した。
 「せっかく若い世代が興味を持ってくれたのだから、土地の酒と食べ物は相性がいいことなど、末永く楽しむこつを伝えたかった」
 個人の小さな店は、何かきっかけがないとのれんをくぐりにくい。店の特徴を知ってもらう機会をつくり、店主と客が顔の見える関係で日本酒の魅力を語り合おうという意図もあった。
 小林龍星さん(35)は「12種類のカラーに触れることで選択肢が広がり、気軽に足を運んでもらえるのではないか」と期待する。
 開催後、2店が新たに加わった。飯島さんは「予想以上の反響に手応えを感じた。次回は仲間が増えた多様性を生かし、より楽しめるよう知恵を絞りたい」と意気込む。


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2016年03月18日金曜日


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