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<翼に風を>平石洋介/2軍の若手/妥協せずに粘り強さを

平石洋介2軍監督

 就任した昨秋から約半年がたち、選手たちの意識や取り組み方が変わってきたと感じる。僕らの役割はチーム、選手をいかにいい方向に向けるかに尽きる。一方通行では駄目だし、選手と腹を割って本音で話し合うことが大切だ。
 監督になった時にまず選手たちに言ったのは、「どんどん声を出せ」ということ。視野が広くないと、プレー中に起こり得ることを口に出すこともできない。ミスはもちろん減らさないといけないが、2軍の若手の場合、こちらはミスは出るものだと思っている。ミスや結果が出ないことで下を向いていたら試合は終わるし、次の日もまた試合がある。たとえミスをしても、次にどうするかを考えてほしい。「ミスしても絶対に下を向くな」と選手には伝えている。
 野球は最後まで何が起こるか分からないので、相手に向かっていく雰囲気をつくれるような選手になってほしい。ソフトバンクは投手と打線がすごいと思われがちだが、細かい野球も浸透しているし、試合に出ている選手もとにかく声が出る。敵ながら見習うべきところがたくさんある。
 意識という点では、ウオーミングアップ一つにしてもそう。30メートル走で、30メートルの手前で速度を落とす選手が多いが、「手前で手を抜かず、最後まで走り抜けろ」と口を酸っぱくして言っている。人間は妥協したくなるが、野球選手は随所で球際の強さや粘り強さが必要になるからだ。練習で7、8割に抑えると、試合で100パーセントの力でやったら体がびっくりしてけがにつながることもある。
 選手たちにはもっとギラギラしてほしい。ことしは野手が増え、2軍でも10人前後(遠征に帯同しない)残留組が出るようになる。そこでも競争になる。
 沖縄県久米島町の春季キャンプではベテランの松井稼、後藤、藤田、牧田、今江が2軍にいた。こんなチャンスは、若手にしたらなかなかない。内田は野手会で今江の隣にぴったり付いて話を聞いていた。今江自身の性格もあるが、内田は普段から今江の動きをよく見ているし、そういう機会に何かを吸収したいという気持ちは素晴らしい。例えば藤田がノックを受けているなら、「一緒に受けていいですか」と言う気持ちが欲しい。
 イースタン・リーグが16日に開幕し、東北楽天は3連勝した。2軍は育成が第一なのは当然だが、勝ち方を覚えたり、勝ち癖をつけたりするのも大事なこと。ファンの皆さんもぜひ2軍の試合にも足を運び、選手にハッパを掛けてやってください。

<ひらいし・ようすけ>大分県出身。大阪・PL学園高−同大出。トヨタ自動車から05年、ドラフト7巡目で東北楽天に入団。球団創設初年度から外野手として7年間プレーし、11年に現役引退。通算成績は122試合出場、打率2割1分5厘、1本塁打、10打点。12年から2軍外野守備走塁コーチ、1軍打撃コーチなどを経て、15年秋に生え抜きで初めて2軍監督に就任。35歳。背番号89。


 ことしの「翼に風を」は、東北楽天の仁村徹ヘッドコーチと平石洋介2軍監督に担当していただきます。チームを取り巻く状況や主力選手の状態、若手の育成方針、首脳陣の考え方などについて毎月1回程度、交互に掲載します。


2016年03月19日土曜日


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