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<ツタヤ図書館>高め合う学びの場に

「学ぶ姿に刺激を受け合う場を目指している」と語る高橋氏

◎CCC図書館カンパニー長・高橋聡氏に聞く

 多賀城市立図書館の指定管理者となるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の高橋聡図書館カンパニー長(43)に抱負を聞いた。(聞き手は多賀城支局・佐藤素子)

 −CCCとしては3例目の図書館となる。
 「公共事業は三つ手掛けて実績と認められる。多賀城はわれわれの集大成と位置付け、緊張感を持って臨んでいる。これまでは不適切との指摘があれば、その都度改善すればいいという逃げの気持ちがあった」

 −先行して運営する図書館では、蔵書選びや分類法に疑問の声が上がった。
 「多賀城は準備期間も長く、その間に佐賀県武雄市や神奈川県海老名市で浮上した問題を解決してきた。どうしたら利用者に喜んでもらえるか。市教委の指摘を受けながら、空間や並べ方などを改善してきた。開館時から完璧に近い形を示せたと考えている」

 −東北への思いは。
 「一企業として復興に貢献したいとの思いで進出を決めた。当初の理念は変わらないが、『人口の流動性が高い』『ひとり親家庭が多い』など、多賀城というまちが抱える課題を解決するエンジンを目指すようになった」
 「人口5万〜6万の地方都市の将来を探るモデルケースにしたい。笑顔であいさつする、ごみを拾うなど、図書館に来るとお手本になるスタッフがいて、みんなでまねようとする雰囲気を、まずは広めたい」

 −運営方法は従来の公共図書館とは大きく異なる。
 「年中無休、午後9時半までの開館など、多くの人の願いを形にしている。革命を起こそうとしたわけではない。図書館として守るべきことは堅持し、人が出会って学び合う刺激を重視している」

 −インターネット時代の図書館の在り方は。
 「自宅のパソコンで何百万冊分ものデータを借りたり閲覧できたりする時代はそう遠くない。全国約3000の図書館に問題を突き付けている。多賀城では『人の学ぶ姿を見てお互いに高め合う場にしたい』と。スタッフみんなで話し合っている」
 「われわれが自信を持ち続けられるのは、利用者の支持があるから。海老名でバッシングが続いた昨年秋に武雄で行った利用者調査では、9割近くが『満足』と答えてくれた。武雄では来館する市民がおしゃれになり、海老名では、一生懸命に勉強している市民の姿が目立つ。『家』をテーマに掲げる多賀城で、実際にはどんな使われ方をするのか、楽しみだ」

 高橋聡(たかはし・さとる) 立命館大卒。95年CCC入社。TSUTAYAで販売する音楽・映像作品の品ぞろえの責任者、図書館プロジェクトリーダーを経て13年から現職。15年神奈川県海老名市立中央図書館長を兼務。大阪府出身。


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2016年03月20日日曜日

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