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<センバツ>「釜石×小豆島」に不思議な縁

小豆島との試合を目前にし、守備練習で連携を確認する釜石主戦の岩間選手(中央)=19日、兵庫県西宮市
震災から半年後にあった岩手県大槌町の合同供養祭で、香川県小豆島町から贈られた菊を海にささげる遺族ら=2011年9月

 選抜高校野球大会(20日開幕・甲子園)で21日、釜石と小豆島(香川)が対戦することに、岩手県大槌町赤浜地区の一部住民が特別な思いを抱いている。かつて約870キロ離れた小豆島から先祖が移り住んだという伝承があり「小豆島」「小豆嶋」の姓を持つからだ。21世紀枠同士の組み合わせに加え、釜石の主戦岩間大選手(17)は赤浜出身。町は東日本大震災で大きな被害を受け島から支援を受けた経緯もあり、不思議な縁を感じている。

 姓は島名と異なり「しょうずしま」と読み、震災前は十数軒あり、現在も仮設住宅などに住む。名乗り始めた人が移住した時期は江戸時代末期とも言われるが、はっきりしない。
 水産加工会社社長の小豆嶋敏明さん(53)は「もちろん赤浜育ちの岩間さんに勝ってほしいが、名前の由来を考えると小豆島も応援したい」と笑う。
 旧姓が小豆嶋の金属加工会社専務山岸千鶴子さん(56)は「テレビで見るたびに、いつかはルーツである島を訪れてみたいと考えていた。選抜の試合をきっかけに若い世代の交流が生まれるといい」と期待する。
 震災後、島名と同じ姓の人が赤浜にいることを知った香川県小豆島町は大槌町を支援。物資や本のほか、特産の菊を祭壇や献花用に贈った。元大槌町中央公民館赤浜分館長の神田義信さん(70)は「当時は手向ける花を買いたくても売っている店がない状態が続き、遺族には泣いて喜ぶ人もいた。本当にありがたかった」と振り返る。
 小豆島には同様の姓はないという。支援物資を運ぶバスで大槌を訪れたことがある秋長正幸町議(66)は「対戦相手に赤浜出身の選手がいると聞いて驚いた。21世紀枠同士の試合も奇遇だ。甲子園で応援する際は周囲に岩間さんのことを教え、盛り上がりたい」と楽しみにする。


2016年03月20日日曜日


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