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「三陸と日本海の懸け橋」閉店セールにぎわう

閉店セールでにぎわう店内

 東日本大震災をきっかけに交流を深めた岩手県大槌町と秋田県五城目町の特産品を扱い、25日に閉店する花巻市のアンテナショップ「結海(ゆうみ)」が20日、「さよなら感謝祭」を開いた。売り尽くしセールのほか、大槌のサケ鍋や五城目のだまこ鍋など鍋9種類の食べ比べイベントがあり、大勢の人でにぎわった。
 結海は2012年5月、「三陸と日本海の懸け橋」を掲げてオープンした。バスツアー先の大槌で震災に遭遇した五城目などの高齢者ら43人が、ホテル従業員や住民に助けられたことで両町の結び付きが強まった。ほぼ中間に位置する花巻市が、緊急雇用創出事業を活用して、ショップ開設を後押しした。
 人件費などに充てていた事業の助成が年度末で終了するため、運営を委託されている同市の漬物製造「陸奥」が閉店を決めた。被災者の従業員4人は再雇用し、同社の和食レストランに両町の特産品コーナーを設ける。
 感謝祭には、震災時のツアー添乗員新井治子さん(57)=大仙市=も手伝いに駆け付けた。「何度も通ううちに大槌の知人も増え、町の現状を教えてもらった。両町のつながりを感じる場所だったので残念だ」と名残惜しそうに話した。
 大槌出身で震災時はホテル従業員として避難誘導に当たった平野菊枝店長(66)は「店を通じて多くの人と知り合い、支えてもらった。閉店は寂しいが、残り5日間でできる限り再会したい」と涙をぬぐった。


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2016年03月21日月曜日


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