岩手のニュース

震災で避難…5年ぶりカメ吉お帰り!

マリエントで最後にあったカメ吉への餌やりパフォーマンス=21日午前10時30分ごろ、八戸市鮫町

 東日本大震災で全壊した岩手県久慈市の地下水族科学館「もぐらんぴあ」から、青森県八戸市の八戸市水産科学館「マリエント」に避難していたアオウミガメ「カメ吉」が21日、5年ぶりに久慈市に戻った。両市ではそれぞれ、セレモニーがあり、大勢の市民が震災を乗り越えたカメ吉の帰還を喜び合った。
 カメ吉は5年間暮らしたマリエントの大水槽で、最後に餌をもらい引き上げられた。約50人の市民に見守られながら、トラックで久慈市に向かった。マリエントの吉井仁美館長は「子の成長を祈るように育て、久慈に戻すことができる。人と人、地域と地域が協力する大切さを教えてもらった」と見送った。
 もぐらんぴあでは園児ら約250人が出迎えた。トンネル水槽にカメ吉が放されると、子どもたちは「お帰り」「待ってたよ」と歓声を上げて喜んだ。
 久慈市の保育園に通う大粒来花鈴ちゃん(6)は「八戸にも見に行ったけど、元気そうで良かった。戻ってきてうれしい。また見に来たい」と笑顔を見せた。
 カメ吉は震災1カ月後の2011年4月、多くの魚が死滅したもぐらんぴあ館内で見つかり、マリエントに引き取られた。
 もぐらんぴあは改修を終え、4月23日に営業を再開する。指定管理者あくあぷらんつの宇部修社長は「震災を生き抜いた復興のシンボルが、震災前と同じ水槽に帰ってきた。再スタートへの一歩を踏み出せた」と感慨深げだった。


2016年03月22日火曜日


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