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<センバツ>釜石 岩間粘りの完投

釜石―小豆島 切れのあるスライダーを軸に小豆島打線を9回1得点に抑えた釜石の岩間

 第88回選抜高校野球大会第2日は21日、3試合が行われ、釜石(岩手)八戸学院光星(青森)龍谷大平安(京都)が勝ち、2回戦に進出した。
 釜石は三回、佐々木航の中前打で先制すると、八回には奥村の適時二塁打で加点。岩間が反撃を九回の1点に抑え、2−1で小豆島(香川)との21世紀枠対決を制した。釜石は甲子園初勝利で、岩手勢は春通算10勝目。

 ▽1回戦(第1試合)
小豆島(香川)000000001=1
釜 石(岩手)00100001×=2

 【評】釜石が逃げ切った。三回、安打とボーク、犠打で築いた1死三塁から佐々木航が中前適時打を放ち先制。八回は2死二塁から奥村の中越え二塁打で2点目を挙げた。主戦岩間は直球にスライダーやチェンジアップを織り交ぜる粘り強い投球を見せ、1失点完投した。
 小豆島は4犠打と着実に走者を進めたが、九回の敵失による1得点にとどまった。

◎さえた緩急ピンチしのぐ 不明の母に誓った勝利

 歴史的1勝を呼ぶ力投だった。チームの甲子園初勝利に、9回を1失点で投げ抜いた主戦の岩間は「(勝って)ここで校歌を歌うことが夢だった。歴史をつくれたことは誇り。自信にしたい」と声を弾ませた。
 「秋からの課題だった」立ち上がりの一回、2四球などでいきなり1死一、二塁のピンチを迎えた。4、5番を内野ゴロと三振に仕留めると、緩急をうまく使った投球がさえ、三回は1〜3番を三者凡退に抑えて落ち着きを取り戻した。
 開会式前日の19日、佐々木監督が選手たちの家族に頼んで書いてもらった手紙を渡され、父茂さん(47)から「つらい時は仲間がいる。思い切り楽しんで」という言葉を受け取った。
 四回以降も再三、走者を背負いながら「(応援席やチームの)みんなの顔を見たら(安心し)勝てると思った」と要所を締めた。九回は安打や守備のミスで1点を返され、公式戦初の完封を逃したが、「1点なら大丈夫」と後続を断った。
 甲子園に来る前、東日本大震災で行方不明となった母成子さん=当時(44)=に「思い切りプレーして勝つ」と誓った。大舞台での活躍に「きょうは見ていてくれたと思う」と胸を張り、「次も強気で攻める」と滋賀学園との2回戦を見据えた。(及川智子)

<奥村「おやじ超え」の決勝打>
 釜石の3番奥村が八回に貴重な一打を放った。1−0のこの回、2死二塁から中越えに適時二塁打。結果的にこの2点目が決勝点となった。「前の打席で(1死二塁の)チャンスに凡退していたので、絶対打ってやろうと思った。二塁で歓声を聞いて、すごくうれしかった」と破顔した。
 佐々木監督から「相手投手は制球がいい」と初球狙いを指示され、真ん中の真っすぐを思い切り振り抜いた。父謙治さん(46)は1987年夏に東北(宮城)で甲子園に出場したが、安打はなかった。「おやじ超えができたかなと思う」と満足そうだった。

<新2年生佐々木航、3安打の活躍>
 釜石は新2年生の佐々木航が3安打の大活躍。三回1死三塁から先制の中前打を放ち、チームを勢いづけた。「打った球は覚えていないが、(カウント1−1から)次の球で打とうと決めていたので、すっとバットを出せた」とうれしそうに話した。
 八回は1死から「自分が打てば後続がかえしてくれる」と中前打で出塁し、2点目の生還。「まだまだ体が細いが、当てるのが非常にうまく、期待していた」と佐々木監督は信頼する。168センチの1番打者は「一人一人が声を出して、元気な野球で勝っていきたい」と抱負を語った。

◎安心して見ていた
<釜石・佐々木偉彦監督の話>
 岩間が気持ちを込めて投げてくれた。点を取られないイメージがあったので、安心して見ていられた。選手は(被災地の)期待を背負うのがつらい時期もあったと思うが、いい結果を残してくれた。次の試合でも力を発揮したい。


2016年03月22日火曜日


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